LOADING

【防災士ママブログ】ピオまめ|防災グッズやリュック中身は?災害防災対策等、大切な家族を守るために必要な知識を発信中!

大雨と豪雨の違いとは?被害を想定してしっかり備えよう!

毎年、大雨による災害が全国で発生しています。台風だけでなく、局地的なものから短時間に集中的したものまで雨による脅威はさまざまです。
土石流や河川の氾濫などで命を落とす人もいる大雨災害。集中豪雨などの言葉も近年よく耳にしますね。
そもそも、大雨や豪雨の違いはご存じですか?本記事では、大雨と豪雨の違い、よく耳にする「ゲリラ豪雨」とはなにかを詳しくご紹介します。梅雨のころから、秋にかけて増えてくる大雨による被害。今一度、どんな被害が想定されるのかを知り、できる対策をしっかり準備しましょう!

ゲリラ豪雨ってなに!?大雨と豪雨の違いは?

ゲリラ豪雨ってなに!?大雨と豪雨の違いは?

雨の多い季節が近づくと、災害につながるのではないかと不安ですよね。そもそも、大雨とはいったいどこからやって来るのでしょうか?大雨の多くは、積乱雲(せきらんうん)と呼ばれる大きな雲がもたらします。入道雲(にゅうどうぐも)などとも呼ばれ、夏の空に大きく膨らむ雲を言います。晴れた空に浮かぶ大きな積乱雲は、夏の明るい気分を盛り上げてくれますが、実は大雨を作る存在でもあるのです。

大雨とは?

気象庁では、大雨のことを「災害が発生するおそれのある雨」としています。過去の気象データ検索では、30mm以上の雨の場合に大雨と記載されているそうですが、実際には明確な基準はありません。
「局地的大雨」のようにも使われます。これは、数十分の短い時間、狭い範囲で数十mm程度の雨量をもたらす急に強く降る雨のことです。ひとつの積乱雲が大きく発達して起こりますが、注意報や警報が発表されないこともあります。短時間の雨ですが、河川や水路の増水など、危険な状況になるケースあるため危険への備えが必要です。

豪雨とは?

気象庁では、豪雨とは「著しい災害が発生した顕著な大雨現象」としています。被害が発生している場合に使われ、過去に起こった大きな被害をもたらした雨による災害の名称になるケースもあります。
「豪雨」はすでに災害が発生した状態であり、「大雨」は災害を誘発する状態であるという点が異なります。局地的・短時間の強い雨のことは「集中豪雨」と呼ばれますが、雨量に基づいた定量的な定義はありません。

ゲリラ豪雨との違いは?

テレビのニュースなどで「ゲリラ豪雨」という言葉を聞きます。集中豪雨の一種ですが、正式な気象用語ではありません。突発的で天気予報による性格な予測をしにくい、局地的な大雨を指して言われることがほとんどです。「いつ・どこで・どのくらい」の雨になるのかを特定できないことから、現状の防災情報の伝達方法や避難対策では間に合わない、不足しているなど不安があります。防災気象情報を活用して、早め早めの避難をするだけでなく、日常的に災害に対する備えをすることが危険から身を守るためには大切です。

予報用語と起こりうる被害

天気予報やニュースでは「〇〇mmの雨」とアナウンスされますが、いったいどれくらいの量なのか見当はつきますか?また、予報用語と呼ばれる「強い雨」「激しい雨」など、なんとなく漠然としていてよくわからない……と感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで、ここでは雨にまつわる用語を解説します。ニュースなどで聞く言葉を正しく理解して、早めに避難をするなどの準備をしてくださいね。

「〇〇mmの雨」ってどれほどの量なの?

雨量の多くは「1時間に雨が何mm降るか」を示した数値で表現されます。気象庁の基準を元に、予報で使われる言葉「予報用語」や人が受けるイメージをまとめてみます。

1時間雨量(mm)予報用語人の受けるイメージ
10mm以上20mm未満やや強い雨「ザーザーと降る」
20mm以上30mm未満強い雨「どしゃ降り」
30mm以上50mm未満激しい雨「バケツをひっくり返したような降り方」
50mm以上80mm未満非常に激しい雨「滝のように降る」
80mm以上猛烈な雨「息苦しくなるような圧迫感がある」

どんな被害が起こる可能性がある?

少量の雨でも、視界不良や転倒のおそれなど危険な状況は考えられるでしょう。しかし、10mm以上の雨になると、その危険性はぐっと高まります。1時間の雨量に対して、どのような危険性があるのでしょうか。

<雨量別被害想定>

  • 10mm以上20mm未満:長く続く場合には注意が必要
  • 20mm以上30mm未満:水路や小川があふれる・小規模のがけ崩れが起こる
  • 30mm以上50mm未満:山崩れやがけ崩れが起きやすくなる・都市部の下水管から雨水があふれる
  • 50mm以上80mm未満:都市部で地下室や地下街に雨水が流れこむ・マンホールから水が噴出する・土石流が置きやすくなる
  • 80mm以上:大規模災害のおそれが高まる

これらの危険性は、お住まいの地域によって変わってくるでしょう。土砂災害や洪水など、どのような災害が起こりやすいのか、お住まいエリアの情報を的確に知ることが大切です。

過去5年に発生した大雨災害は?

近年、大雨や台風による大きな災害を記憶している方も多いでしょう。実際に、どのような災害が発生したのかを知り、できるだけ被害を抑えるための対策をとることが大切です。

2022年
9月
台風15号東日本太平洋側
静岡県
愛知県
猛烈な雨
記録的な大雨
24時間降水量(1H80mm超)
*平年9月の1ヵ月の降水量を上回る
2022年
9月
台風14号による
暴風・大雨
九州地方
西日本
北日本
暴風
海での猛烈なしけ
2022年
8月
記録的な大雨北海道
東北地方
北陸地方
土砂災害
河川の増水や氾濫
低地の浸水
2021年
8月
大雨西日本
東日本
広い範囲での大雨
総降水量1,200mm超えの地域も
2021年
7月
大雨東海地方
関東地方南部
静岡県熱海市
数日間にわたる断続的な雨
河川の増水・低地の浸水
土石流の発生(熱海)
2020年
9月
台風第10号南西諸島
九州
記録的な大雨のほか暴風被害
2020年
7月
豪雨西日本
東日本
東北地方
「令和2年7月豪雨」
九州地方では平均1H300mm以上超
大河川の氾濫が全国で相次ぐ
土砂災害
低地の浸水
2019年
10月
大雨千葉県
福島県
記録的な大雨
2019年
10月
台風第19号東日本東日本 記録的な大雨
暴風・高波・高潮
土砂災害・浸水被害
2019年
8月
大雨九州北部地方記録的な大雨
2018年
9月
台風24号南西諸島
西日本
東日本(太平洋側)
顕著な暴風・高潮
2018年
9月
台風21号西日本から
北日本
顕著な暴風・高潮
2018年
6月
台風第7号西日本「平成30年7月豪雨」
西日本を中心に全国で記録的な大雨
24,48,72時間降水量の値が観測史上第1位

過去5年だけでも、全国各地で大雨による大きな被害がありました。地震への対策は考えていても、実は身近な災害である大雨・豪雨への備えは考えていなかったという声も聞かれます。毎年、命にかかわる大雨被害が発生していることからもわかるように、今すぐ準備をする必要があるでしょう。

大雨の脅威を知りしっかり備えておこう!

大雨の脅威を知りしっかり備えておこう!

大雨での災害は、雨の量だけでなく風の強さや向き、住んでいるエリアがどのような環境なのかによって状況が変わります。日ごろから、ハザードマップを見て、住んでいるエリアの危険性をチェックしておきましょう。ハザードマップは、自治体で配布されています。また、インターネットでも閲覧が可能で、随時更新されているので、まめにチェックして最新情報を得るようにしてくださいね。

次の記事では、大雨被害の大きな要因にもなっている「線状降水帯」について詳しくご紹介するとともに、大雨のときに気をつけるポイントも解説します。

関連記事