LOADING

【防災士ママブログ】ピオまめ|防災グッズやリュック中身は?災害防災対策等、大切な家族を守るために必要な知識を発信中!

避難所生活では大人も子どもも体調管理をしっかりしよう!

大きな災害はいつ起こるかわかりません。万が一のときには、命を守るために避難所への避難や在宅避難をしなければならないでしょう。無事に避難できたとしても、しばらくの間は緊張状態が続く「非日常」の暮しを余儀なくされてしまいます。

そのような環境は、心身の調子を崩しやすくなるため、くれぐれも注意が必要です。そこで、本記事では、避難生活で考えられる健康被害や対策方法について、詳しくお伝えします。また、慣れない環境で不安を抱えやすい子どものケア方法も解説。いざという時にも安心して、元気に緊急事態を乗り越えるための方法を知り、準備をしてみてくださいね。

避難所では体調管理が大切

普段の生活とは異なる過ごし方を強いられる避難生活では、体調不良を引き起こしやすくなります。避難生活で考えられる体調不良にはどのようなものがあるかを知り、あらかじめ備えておくことが重要です。

避難時のケガの悪化

大きな地震や大雨・防風では、倒れた家具や割れたガラスでケガをする恐れがあります。自宅からは無事に外に出られても、避難している途中でのケガも考えられるでしょう。清潔な水やケア用品が不足している避難所では、しっかりと手当ができず悪化させてしまう可能性が高まります。持ち出し用避難袋には、簡易的な救急セットを入れておくことが大切です。

感染症のリスクが高まる

避難所では、大勢の人が共同生活を送るため、インフルエンザ・感染性胃腸炎・肺炎などの感染症がひろがりやすい傾向があります。多くの場合で上下水が止まった不衛生な環境なうえに、ゆっくりと休めないために悪化してしまいます。水がいらない石鹸や消毒ジェル・スプレーを使う、できるだけトイレを清潔に保つ、使い捨てトイレを用意しておくなどの対策をしましょう。

エコノミークラス症候群の危険

狭いスペースで生活することにより、運動不足で血行が悪くなり血栓ができるリスクが高まる「エコノミークラス症候群(肺血栓塞栓症)」になる可能性が高まります。重症化すると、命にもかかわるため、定期的に軽い運動をするといった工夫が必要です

メンタルヘルスにも要注意

余震への恐怖・慣れない環境・他人との共同生活によるストレスなどから、精神的な不安を抱える人も多くなります。日ごろから使い慣れているものや好きな味の非常食、しっかりと情報を得られるラジオなどを用意して、安心して過ごせる環境を作るようにしてみてください。また、これからの生活に対する不安・相談できるホットラインを持っておくことも安心要素の一つになるでしょう。

避難時の暑さ対策・寒さや睡眠対策を

大きな災害はどんな季節に起こるかわかりません。電気・ガスが止まり、空調設備も整っていない場合への避難も想定しなければいけません。暑さや寒さへの対策、またできるだけしっかり睡眠をとり、健康を維持できるようにすることも重要です。

熱中症のおそれ

学校の体育館や地域の公民館など、避難所に指定されている場所の多くは、室内でも夏場に熱がこもりやすい空間です。クーラーが作動しない状況下では、熱中症のリスクが高まります。夏の避難セットには、電池式の扇風機や冷却材などを追加して用意しておきましょう。また、熱中症対策には、水分・塩分の摂取も大切です。飲料水は多めに用意し、携帯用のろ過装置もあると便利でしょう。

低体温症のおそれ

冬場の体育館は、すき間風や床からの冷気で想像以上に冷えます。低体温症になる可能性もあり、非常に危険です。からだを冷やさないように、床の上に敷けるエアーマットやブランケットも用意しておきましょう。また、電気・ガスがなくても食事や飲み物を温められるヒートパックもあると便利です。温かい食べ物や飲み物で、からだを中からあたためるようにしてみてください。

睡眠対策

人の気配や騒音で、しっかりと睡眠がとれないのも、避難所生活の問題点の一つです。耳栓やアイマスクを使い、眠りやすい環境を作りましょう。また、眠れなくても横になって目を閉じるだけでも、休息になると言われています。できるだけ、規則正しいリズムで生活できるように、まずは横になって目を閉じてみてください。日中、からだを動かしておくとスムーズな入眠につながります。エコノミークラス症候群対策にもなりますので、避難時には意識してからだを動かすことも大切です。

子どものケアもしっかりと

大人でも心身のバランスを崩しやすい避難所の生活ですが、子どもにもストレス反応が顕著に現れます。不安を感じている子どもにできるだけ寄り添い、安心して過ごせるようなサポートも必要です。

心と身体の変化をウォッチする

不安や緊張から、赤ちゃん返りをする子やわがままや甘えが強くなるケースがよくみられます。また、食欲不振や過食など、食事に対する反応が敏感になることや寝つきの悪さ・おねしょも、ストレスが引き金となり起こります。なかには「地震ごっこ」「津波ごっこ」と称して、災害体験に関連した遊びを繰り返す子どももいるようです。これらの反応には怒ったり否定したりせず、見守ることが大切だと言われています。

子どもと過ごす時間を持つ

大きな災害に遭ったあと、知らない人が大勢いるなかで不安定な生活を送る避難所生活。子どもができるだけ安心して過ごせるように、できるだけ一人にしないようにしてあげてください。また、抱っこや添い寝などのスキンシップも大切です。不安になっているときは、しっかりと話を聞き、愛情を持った言葉をかけるようにしましょう。

慣れているものを用意する

心身の疲れから食欲不振になる子どもも多くいます。日ごろから慣れている食材やおやつを避難用品に入れておきましょう。好みの味であれば、食べたいと感じてもらいやすくなります。緊急避難時の持ち出しは難しいかもしれませんが、おもちゃやいつも使っているタオルなど、日常的に愛用している物も安心感を与えます。可能であれば、準備してみてください。

遊べる環境を作る

子どもは遊びながら不安や恐怖心を取り除きます。安全に遊べる場所を用意してあげると、ストレスを発散するきっかけになるでしょう。しかし、避難所では、体調不良で寝ている人や騒音が苦手な人など、さまざまな人が共同で生活をしています。そのような人への配慮もしたうえで、子どもが声を出して遊べる場所を作る必要があります。

パパママのケアも忘れずに

大変なのは子どもだけではありません。子どものケアに注力したために、親が疲弊してしまっては元も子もありません。自分だけではどうにもならないときには、周囲の人に助けを求める声をあげることやしっかりと休息するようにしてください。

避難時だからこそいつも以上に心とからだのケアを

災害に対する恐怖心に加えて、非日常でストレスの多い避難所での時間。大人も子どもも、しっかりとケアをして健康的に過ごしましょう。次の記事では、避難生活での体調不良や命の危険性について、やその対策方法を詳しくご紹介します。

関連記事