防災対策って何から始めたらいい?【中級編】家の中の安全対策や地域との協力について解説
何から始めたらいいか迷ってしまう防災対策。食料品の備蓄や家族と防災会議はしたけれど、次は何が必要かわからない人に向けて、中級編の対策方法を紹介します。中級レベルでは、お家の安全性をチェックしたり、地域の人とつながりを持ったりしておくことを意識しましょう。
防災対策をレベルアップしてさらに安心できるようにしたい人は、ぜひ本記事を参考にしてください。
食品備蓄や家族との防災会議ができたら次の対策へレベルアップしよう
前回は防災対策を何から始めたらいいかわからない人向けに、初級編として備蓄や家族での話し合いについて紹介しました。まずは、食品や飲料水の備蓄から始めるのがおすすめです。ローリングストックで普段からよく食べている食品をもしもの時の備蓄にする方法なら、賞味期限切れも気にせず備えておけますよ。また、家族で防災についてしっかり話し合い、避難場所や経路、連絡手段などについて決めておくことも大切です。
そして次にしておきたいのは、家の安全強化や地域の人たちとできる取り組みについて考えること。そこで今回は、防災対策の中級編としてやっておきたいことをまとめました。さらにしっかりと防災対策をしていきたい人は、これから紹介する内容をぜひチェックしてみてくださいね。
【中級の防災対策1】家の中の安全強化をしよう
防災対策では家の中の安全確保も欠かせません。実際に、地震で被災した人の中には家具や家電の転倒によってケガをした人が多くいます。在宅中に被災した場合に備えて、日ごろから安全対策をしていきましょう。どんな対策方法があるか紹介していきます。
家具のレイアウト見直しと固定をする
まずは家具のレイアウトについて見直しましょう。本棚などの背の高い家具が人のいる方向へ倒れないよう、配置場所を変えることも対策につながります。特に寝室や子ども部屋、高齢者のいる部屋は要チェック。就寝時、寝ている人の方向へ家具が倒れないか確認してください。家具を背の低いものや安定感のあるものへ変えるのもおすすめです。
また、家具が倒れないように固定することも大切。可能であればネジを使って壁や天井に固定するのが安心ですが、賃貸住宅などで難しい場合は、耐震用のつっぱり棒などを使えば穴を開けずに対策ができます。液晶テレビなどの家電製品は耐震マットなどを活用し、揺れで倒れないようにしておきましょう。
家の耐震性能をチェックする
家自体が地震の揺れに強いこともとても大切です。1981年(昭和56年)6月以降に建てられた家は建築基準法の改正による新耐震基準に基づいていますが、これより前に建てられているなら十分な強度が備わっていない場合があります。まずは耐震診断を受けて、結果に基づいた耐震補強を行いましょう。
1981年以降に建てられていても経変劣化によって強度が不安な場合も考えられます。耐震診断を受けたり、耐震性能評価書をチェックしたりして住まいの耐震性能を確認しておくのも大切です。
耐震診断は、専門の知識や経験を持った調査員に行ってもらいます。各自治体では耐震診断の窓口があり、耐震診断を行っているところを紹介してもらえます。また、耐震診断の費用は自治体から助成金があるので、あわせて確認してみるといいでしょう。
警報器や消火器の設置で火災への備えをする
地震によって万が一火災が発生した場合に備えて、火災警報器が設置されているか確認しましょう。火災警報器は煙や熱を感知してブザーや警報音で火災を知らせる設備で、現在ではすべての住宅に設置が義務化されています。もし、設置されていない場合は家族と住宅を守るためにも、早めに取り付けるようにしましょう。ホームセンターなどで手軽に購入でき、ネジで固定するだけなので比較的簡単に設置できますよ。
また、火災が発生してしまっても、火が小さいうちに自分で消火できるよう消火器を用意しておくことも大切です。火に投げ入れるタイプの消火器もあり、初期消火に役立ちます。消火器は使用期限や使い方を事前に確認して、いざという時にスムーズに消火できるようにしておきましょう。
停電に備えて非常灯を設置する
停電した場合に備えて、非常灯を取り入れておくと安心です。夜間に災害が発生して停電すると、暗闇の中で避難行動をとらなくてはなりません。ガラスが割れていたり、家具が転倒していたりする可能性もあり、暗闇の中での移動は危険です。
ベッドサイドに懐中電灯を置いていても、地震の揺れで飛んでいってしまう場合があります。そんな時に地震の揺れや停電を検知して自動で点灯する非常灯があれば、避難に必要な明るさを確保できます。コンセントに挿して使うタイプなら設置も簡単ですし、紛失の恐れもありません。
【中級の防災対策2】もしもの時に地域の人々と協力できるようにしておこう
災害時は地域コミュニティの人と助け合うことも重要です。そのため、日ごろから近隣の人たちとのつながりを意識しておきましょう。どんな対策をしておけばいいのか紹介していきます。
日ごろから地域の人たちとつながりを持っておく
災害が発生した時は地域の人と助け合う「共助」が大切だといわれています。特に子どもや高齢者、障がいのある方がいる家庭では、被災時に近隣の人の助けが必要になる場合も考えられます。反対に、自分が地域の人の助けになる場合もあるでしょう。
そんな時のためにも、普段からご近所の人とコミュニケーションを取ってつながりを持っておきましょう。近くに住む友人とも連絡を取り合い、お互いが助け合えるような関係を築いておくことが大切です。
地域の情報共有ができるようにしておく
地域内での災害関連の情報を共有しておくことも、防災対策の一環です。必要な情報を理解し、地域の人と情報交換ができる環境を作っておくと、お互いの防災意識を高めるのに役立ちます。
簡単に情報共有できるように、SNSや電子掲示板などのソーシャルメディアを使ったり、グループメッセージを送ったりできるようにしておくのがおすすめです。避難所や備蓄品の収納場所も把握して共有しておくといいでしょう。
地域の集まりに積極的に参加する
防災訓練や避難訓練など、地域ごとにさまざまな防災活動が行われていると思います。そのような集まりやイベントには積極的に参加するようにしましょう。子どもが防災について学ぶ場としてもぴったりです。
また、地域の人とコミュニケーションを取ることもでき、新たなつながりが生まれるかもしれません。そのような活動に参加することで地域全体の防災意識も高まり、万が一災害が発生した場合もお互いに助け合えるのではないでしょうか。
防災意識を高めてより安心できるような対策をしよう
今回は、「防災対策を何から始めたらいいか」という時の中級編として、家の安全対策や地域コミュニティとのつながりについて紹介しました。防災対策の初級として食品備蓄や家族と防災の話し合いができているなら、今回ご紹介した内容をプラスで取り入れてみましょう。防災の意識がさらに高まり、より安心できるレベルの対策ができるのではないでしょうか。
そんな防災対策にはさまざまなアイテムの準備も必要です。今回ご紹介したような非常灯や消火器の設置のほか、避難時に持ち出すためのグッズも揃えなければいけませんね。
そこで次の記事では、これから防災用品を揃える人のために、ピオマのおすすめグッズをご紹介します。停電時に役立つライトや初心者でも使いやすい消火器、非常用持ち出しバッグなど、どれも便利で使いやすいアイテムばかりなので、ぜひチェックしてみてください。