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【防災士ママブログ】ピオまめ|防災グッズやリュック中身は?災害防災対策等、大切な家族を守るために必要な知識を発信中!

地震の種類について学んで備えよう!発生原因による違いについて紹介

地震は発生原因によって3つの種類に分類されます。過去に起こった大地震や、これから起こるとされている地震もそれぞれ発生原因が異なります。どんな種類の地震なのか知っておくと、揺れ方や揺れる時間、地震の範囲などの特徴も理解することができます。そこで今回は、地震にはどんな種類があるのか、またそれぞれの特徴について紹介していきます。

そもそも地震が起こるメカニズムとは?

地球の表面は10数枚のプレートで覆われています。このプレートとは厚さ約100kmの岩板のことで、1年間に数cmずつ動いて隣り合うプレートにぶつかったり離れたりしています。日本列島は、北アメリカプレートとユーラシアプレートの上に乗っており、さらに列島の東側には太平洋プレートとフィリピン海プレートがあって、4枚のプレートがせめぎあう場所です。

大陸プレートより海洋プレートの方が重たいため、太平洋プレートやフィリピン海プレートは日本列島の下へ潜り込むような形になっています。海洋プレートが潜り込むごとに大陸プレートも一緒に引きずり込まれ、圧力がかかって徐々にひずみが溜まっていきます。この溜まったひずみが数10年~数100年に一度解き放たれる時に、プレートに大きな亀裂が入ったり大きく動いたりして起きるのが地震です。

【地震の種類1】定期的に発生する海溝型地震

巨大地震になることもある海溝型地震

海溝型地震とは海洋プレートが大陸プレートの下に潜り込み、引きずり込まれた大陸プレートのひずみが限界を迎えてはねあがる時に起こる地震のことです。この海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込んでいく部分は海溝と呼ばれ、水深6000m以上の深い溝になっています。

プレート同士の境界は海溝から地下に続く大きな面になっているので、地震が起こった際には広い範囲で動き、岩盤の破壊規模も大きくなるため、地震が発するエネルギー(マグニチュード)も大きくなりやすいです。そのため、震源地が地下深い場所や遠い場所であっても広い面積に渡って強い揺れが発生し、海溝型地震は巨大地震になることが少なくありません。

そして、発生周期は後述する断層型地震に比べると短めなのが特徴です。地震が起こるとプレートの境界に溜まったひずみは一旦解放されますが、年間に数cm移動するプレートの動きは一定のため、定期的にひずみが溜まって繰り返し地震が起こります。この間隔は数10年~数100年に1度の割合だといわれています。そのため、定期的に発生する種類の地震ともいえます。

海溝型地震が起こった時の揺れ方や被害の特徴

海溝型地震は前述のように広い範囲のプレートが動いて発生するため、マグニチュードが大きくなります。広範囲で強い揺れが長い時間続くため巨大地震となり、甚大な被害をもたらすことが少なくありません。そして、揺れによる家屋倒壊や火災の被害に加え、津波による被害があるのも注意すべきポイントです。
また、震源域が陸地から離れている場合が多いためその場合、小さな縦揺れの後に大きな横揺れが起こることが多く、数分間に渡って揺れが続きます。太平洋岸の海底を含む全国に地震計を配置することにより、事前に緊急地震速報で揺れが来ることを知らせることが期待されています。

海溝型地震はひずみを元に戻そうと大陸プレートが跳ね上がる際に海水も跳ね上げるため、これが津波の原因になります。2011年に発生した東日本大震災は、太平洋プレートと北アメリカプレートの境界で起こった海溝型地震で、津波による被害も甚大でした。また、今後発生するとされている南海トラフ巨大地震も、太平洋沖にあるユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界にある溝(トラフ)による海溝型地震なので、広範囲に強い揺れが予想され、津波も警戒されています。

【地震の種類2】予測しにくい断層型地震(直下型・内陸型地震)

発生頻度が低くていつ起こるかわかりにくい断層型地震

海溝型地震はプレート同士の境界で発生しますが、断層型地震はプレートの内部で起こるのが特徴です。海洋プレートが大陸プレートの下へ潜り込むことによって生じるひずみは、境界部分だけに溜まるのではなくプレートの内部にも溜まっていきます。このプレート内部のひずみとは、地下の硬い岩盤が引っ張られたり圧縮されたりすることです。これによって岩盤の弱いところに割れが発生して断層となり、この断層が動くことで起こるのが断層型地震です。

一度地震を発生させたことのある断層は地震断層と呼ばれますが、これは地下の硬い岩盤が割れることでできます。大きい規模の地震断層は割れが地表にまで達することがあり、地面を変位させる場合があります。この地表にまで現れた地震断層や数十万年前以降に繰り返し活動し、将来も活動すると考えられる断層のことを活断層といい、再び大きな地震を引き起こす可能性が高いといわれています。

地震がいつ再来するのかについては、断層ごとのひずみの増加率によって異なり、特に大地震の発生頻度は数年~数千、数万年と幅があります。 この活断層は日本列島に2000近くありますが、断層がずれるのは1000年に数10cm程度とされています。そのため、断層型地震による大地震の発生は数1000年に1度の頻度となり、いつ起こるのか予測するのが難しいことも特徴です。

断層型地震が起こった時の揺れ方や被害の特徴

断層型地震のマグニチュードは、海溝型地震よりもやや小さめであることが多いです。また揺れの範囲も狭くなります。しかし震源が浅いことが多いため、地震が発生すると震源に近い地域ではいきなり大きく揺れるのが特徴です。そのため、緊急地震速報が出る前に大きな揺れが起こることも考えられます。また、内陸で発生するため都市部のような人が多い地域でいわゆる直下型地震が起きると甚大な被害に繋がり、断層の近くは特に被害が大きくなります。

全国の活断層の位置を示した分布図も作られていますが、必ずしも活断層が地表に現れているとは限らないため、地図に表記されていない部分でも断層型地震が発生する可能性はあります。1997年の阪神・淡路大震災を引き起こした兵庫県南部地震、2004年の新潟県中越地震、2016年の熊本地震はこの断層型地震で、いずれも大きな被害をもたらしました。また、今後起こるとされている首都直下地震も同じ種類の地震です。

【地震の種類3】火山活動に伴う火山性地震

地震の発生原因で多いのは、さきほど紹介した海溝型地震と断層型地震ですが、そのほかに火山活動によって起こる火山性地震というものがあることも知っておきましょう。火山性地震は火山の噴火によって発生するケースのほか、火山内部のマグマや熱水の活動によって発生するケースもあります。特に火山の噴火によって発生する地震で、爆発的噴火によって起こるのが爆発地震です。
これは火山性地震の中でも規模が大きくなりやすく、多くの場合は空振を伴う特徴があります。遠く南太平洋上の海底火山での噴火の空震により、日本国内で津波が発生した例もあります。

火山性地震は海溝型や断層型地震に比べると震度は低い傾向ですが、大きな揺れが起こったり、火山の噴火や津波が引き起こされたりする可能性もあります。日本には陸上、海底共に多くの火山があるため、注意が必要です。

地震の発生原因を知って違いを理解しておこう

今回は地震の発生原因による種類の違いについて紹介しました。地震は、どこで発生するかによって揺れの規模や想定される被害も異なります。過去に起こった地震やこれから発生されるとされている地震がどのタイプなのか知っておくことも、これからの防災対策に役立つはずです。

また、地震は揺れのパターンによっても分類することができます。マグニチュードや震度もよく聞く言葉ですが明確な違いを知っておきたいですね。そこで次の記事では、地震の揺れ方や大きさによる分類について紹介します。

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