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冬災害のリスクとは?日々の暮らしの冬支度でもできる備えをチェック!

災害は季節を問わず突然やってきます。
防災対策は1年中同じでよいのでしょうか。本格的な冬を前に、寒さや雪など、冬だからこそ心配な災害への備えもしっかりしましょう!
そうはいっても、夏から秋にかけて起こりやすい台風や豪雨被害とは違う、冬の防災はどうすればよいのか悩みますよね。
そこで本記事では、毎日の暮らしのなかでも取り入れられる、冬の防災対策についてお伝えします。
冬の災害リスクをしっかりと把握して、家族の安全を守る備えをしましょう!
まずは、毎日の暮らしのなかでも、できる対策からいっしょに始めませんか?

冬と夏の防災の違いは「命に関わる寒さ」。いつどんな状況が危険?

冬と夏の防災の違いは「命に関わる寒さ」。いつどんな状況が危険?

夏でも冬でも、備蓄品や持ち出し用の避難バッグの用意はしっかりとするべきです。
しかし夏とは違い、冬の避難では命に関わる「寒さ」という危険が伴います。
そこで冬の災害でとくに重要なポイントは、防寒のための備えです。まずは夏とは異なる、寒さのリスクが「起こる状況・タイミング」を考えてみたいと思います。

停電や暖房設備が使えないかもしれない「避難中」

地震などの災害では同時に停電が発生し、電気を使った暖房器具が使えなくなるかもしれません。万が一、窓ガラスが割れて室内に冷たい空気が入れば、外同様の寒さとなりさらに危険です。
また避難先でも暖房設備が不足するかもしれませんし、準備に時間がかかり、屋外で待機しなければいけないこともあるでしょう。中に入れたとしても、多くの避難先として設定されている体育館や公民館などは、床や扉・窓のすき間から冷気が入ってきて、底冷えが厳しい環境です。
そのような状況に対応するために、電気がなくても暖をとれるような準備が必要となります。

外出先での被災 「帰宅困難者」

大地震などの災害は、外出中に起こる場合もあります。2011年の東日本大震災は平日の日中に発生し、震源地からは少し離れた東京でも大勢の人が学校や会社から帰れなくなる事態に…
このことを教訓にして、国や自治体では帰宅困難者を支援するためのガイドラインが定められました。「一時避難施設」の設置など、以前よりは安心できる環境になりましたが、とくに冬場はたとえ屋内でも、長時間の待機による寒さで体調を崩すかもしれません。外出先でも自分でも ある程度しのげるような準備を しておきましょう。

「かさなって発生する災害」による寒さ

2011年に発生した東日本大震災では、3月とはいえ雪が降るような寒さの日が続きました。津波でからだが濡れ体力が奪われたために、命の危険にさらされた事例もあります。
このように災害は一つだけでなく、津波・大雨・雪・強風など複数の要素が重なることも考えられますあるでしょう。水に濡れるとからだへの負担は大きくなり、大変危険です。冬場のウエアは防風・防寒機能が高いものを用意しておくことをおすすめします。あるいは、撥水性が高くコンパクトに収納できるダウンジャケットなどを用意しておくとよいでしょう。軽量なので持ち運びしやすく非難用にも向いています。もしも撥水加工がないタイプであれば、スプレーで撥水加工もできます。
また冬場にレインウエアをダウンジャケットや厚手のコートの上に重ねてきる場合は、ポンチョ型のワンサイズ大きなレインコートを用意してください。

冬の災害で考えられるリスクとは?

冬の災害では、たとえ大きなケガがなくても命に関わるリスクがたくさんあります。ここでは、冬だからこそ危険度が高い状況について解説します。

低体温症

低体温症とは、からだの中心部の温度(深部体温)が35度より低くなり、正常な機能を維持できなくなる状態をいいます。からだの冷えにより激しい震えや意識障害がおこり、進行すると命に関わる危険な症状です。
気温の低さに加え、水に濡れた状態・風があたる環境の要素が加わるとさらに悪化します。東日本大震災では、津波によりからだが濡れたため低体温症になったケースがたくさんあったそうです。また 床面が0℃になっていると、冷蔵庫内で寝ている状態と同じになり、避難所でも眠れない状況も考えられます。避難所で導入が進んでいるダンボールベッドも、低体温症防止に有効です。ダンボールを重ねてベッドがわりにしてもよいでしょう。
低体温症は、気温15~19℃でも発症のおそれがあるため、真冬ではないからといって油断しないようにしてください。

特に小さな子どもは寒さを自分では認識しづらく、親がしっかりと体調を気にかけてあげることが大切です。動きがにぶい、震えているなど、こまめに表情や行動を見て確認してあげましょう。

豪雪による事故

日本は国土の1/2以上が「豪雪地帯」に指定されています。毎年「記録的な豪雪」による被害がニュースになり、雪の危険性を身近に感じている方も多いのではないでしょうか。
雪かき中の事故や雪崩(なだれ)直接的な事故だけでなく、通行止めや物流が止まってしまうというような雪が原因の地域への被害もあります。豪雪地帯だけでなく、あまり雪が降らない地域でもそれぞれのリスクに応じた十分な備えをしましょう。

火災被害

冬場は暖房器具を使っているときに地震が発生して、火災被害が起こりやすい点も注意してください。特にストーブによる火災が多いといわれています。燃えやすいものを近づけないようにして、就寝時や外出時はスイッチを切ったことを確認するようにするなど、日ごろからの意識を必ずしてください。
また冬は乾燥した気候や強い風の影響もあり、さらに火災が広がる危険性も高まります。火の元の確認・消火器や火災警報器の設置や使用訓練など、火災事故に備えた準備をしておきましょう。
我が家では、高齢の両親や子ども自身でも消火できるよう、投げるだけの簡単消火器などを設置しています。簡単なのでおすすめですよ!

起こりうる問題と事前にできる対策

冬の災害には、夏とは違うリスクがあります。できるだけ被害を少なく抑えるためにも、事前の対策が大切です。冬の防災でとくに気をつけたいポイントを4つご紹介します!

からだを冷やさない装い

冬の災害で危険な「寒さ」に備えて、防寒できる服やアイテムを用意しましょう。皮下の浅いところに動脈が通っている首・手首・足首の「3首」をあたためると、防寒効果が高まります。日ごろから、マフラーやレッグウォーマーを使っている方もいると思いますが、避難時にも使えるのでいつも身近に置いておくとよいでしょう。避難用持ち出しバッグには、冬用としてブランケットや厚手の靴下などを追加してください。

電気に頼らない暖房

停電したときでも暖をとれるような用意をします。外出先でも使える、使い捨てカイロ充電式の電気カイロも便利です。電気カイロはモバイルバッテリーで充電できます。太陽光発電式のモバイルバッテリーがあれば、長期間電気が使えない状況下でも繰り返し利用できるので、ぜひセットで用意してくださいね。

食料をストックしておく

低体温症を防ぐ方法の一つとして、食べ物でカロリーを摂取することが挙げられます。炭水化物をこまめに摂り、熱を作り出せるように食料品を十分用意しておきましょう。家で過ごすなら、しょうがや根菜類など 、からだを温める作用のある食材を調理することがも有効です。
食事をとるためには調理用に火力が必要です。災害時には電気やガスが使えないことも想定されますので、カセットコンロやヒートパックなどを備蓄しておくようにしてください。
さらに緊急時にはナイーブになり、食が細くなる子どももいると思います。非常食は口に合わないこともあるので、日ごろから、子どもが好んで食べるものをストックしてあげてくださいね。

冬の乾燥による感染症対策も大切

新型コロナ感染症の流行により、避難所での感染症対策も重要視されるようになりました。しかし冬は乾燥しているため、インフルエンザや風邪も流行しやすい季節です。殺菌成分の高いのど飴を避難グッズに加えたり、マスクをしたり、乾燥対策をしっかりして自衛してください。また避難時には手洗いがしにくい状況になるかもしれません。外出時には、アルコール消毒除菌のできるウェットティッシュを携帯して、いつでも使えるようにしましょう。

冬の災害に寒さ対策をしっかりしよう

冬の災害に寒さ対策をしっかりしよう

寒さ対策が重要になる冬の防災。電気が使えなくても、からだを温められるような備えが重要なポイントです。冬だから起こる、雪害や火災被害にも十分注意してくださいね。次の記事では、実際に日ごろから準備できる冬の災害対策方法や防災グッズをご紹介します!

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