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災害時における「要配慮者」「避難行動要支援者」を知っていますか?

1人きりのときに、大きな災害が発生したらどうしよう……。そんな不安を抱えたことはありませんか?災害は、家族がそろっているときに起こるとは限りません。体調が悪く寝込んでいるときや、赤ちゃんと2人だけのときに、すぐに避難をしなければならないような大災害が発生することもあります。 もちろん、そのような状況は自分だけのことではありません。周囲には、避難のサポートが必要な「要配慮者」「避難行動要支援者」と呼ばれる人がたくさんいます。お互いに助けあい、命を守り避難するために私たちができることには何があるでしょうか?

災害が起きたときには「支え合い」が大切です

一昔前までは当たり前にあった「ご近所付き合い」。都市部を中心にアパートやマンションで生活する人も増え、隣の人の顔も知らないという方もいるのではないでしょうか。しかし、日常的な生活で深い関わり合いがなくても、災害時には周りの人との支え合い・助け合いが大切です。

「自助」「共助」「公助」とは?

災害発生時には、自助・共助・公助が必要だと言われています。聞きなれない言葉かもしれませんね。それぞれ、次のような意味があります。

  • 自助:自分の身は自分で守る
  • 共助:被災者同士で助け合う
  • 公助:行政による公的な支援

被災しても消防や警察などの公的なサポートを得るまでには、時間がかかります。まずは自分の身を守る行動を優先して、状況に応じて家族・知人・近隣周囲の人とお互いに支え合い、助け合う姿勢が重要です。

家族・知人・地域での支え合い「共助」の重要性

健康で体力のある人でも、自分だけでできることには限界があります。ましてや、病気やケガをしている場合や赤ちゃんや小さな子どもがいる人などはより負担がかかるのではないでしょうか。場合によっては、逃げ遅れたり、必要な支援を受けられなかったりするかもしれません。
日ごろから、周囲の人とコミュニケーションを取り、いざという時には手助けしてもらうようにしましょう。また、同時に助けを必要としている人の存在を把握し、積極的に力を貸すことも大切です

地域での助け合いのポイント

地域で助け合うために、次のポイントを話し合い決めておくとよいでしょう。

  • どのように安否を確認するか
  • 地域での救出救護の方法
  • 避難の方法
  • 自分の力だけで避難ができない人の手助け方法

特に、避難におけるサポートが必要な「要配慮者」「避難行動要支援者」の方の存在を知り、具体的にどのような支援をすべきかを考えておくことが重要です。

「要配慮者」「避難行動要支援者」とは?

これまでは「災害時要援護者」という言葉が使われていましたが、2013(平成25)年6月の災害対策基本法の改正から「要配慮者」「避難行動要支援者」と言われるようになりました。
どちらも避難する際に、なんらかの手助けを必要とする方々を指す言葉です。実際には、どのような違いがあるのでしょうか。

「要配慮者」とは?

自分の身を守るための防災行動が取りにくい人のことです。例えば、高齢者・障がいのある方・乳幼児・妊婦・外国の方などが挙げられます。病気やケガだけでなく、日本語の理解が十分ではない方など手助けが必要でしょう。

「避難行動要支援者」とは?

要配慮者に含まれ、災害発生時や災害が起こりそうなときに、自力での避難が困難で支援が必要な人のことを言います。車いすや補聴器などの器具を必要としている方だけでなく、日常生活に支障はなくても緊急時・非常時にはサポートが必要な方もいます。例えば、急激な状況変化への対応が難しい方、情報の入手・発信ができない方が挙げられます。また、海外からの移住者や旅行者など日本の文化・言語への理解が難しい方などもサポートが必要でしょう。

身内にいる場合の事前にできる防災

大きな災害発生時は、自分自身の安全確保をするのも大変な状況です。さらに、他者をサポートするには事前にしっかりとした知識を持ち、準備をしておくことが重要です。まずは、身内や身近な環境に、援助が必要な方がいる場合の備えをしっかりしておきましょう。

高齢者・障がい・持病がある方への備え

個人の状況によって、用意しておくべきものは変わります。薬や介護食など、非常時に必ずないと困るものの備えをしておきましょう。寝たきりの方や車いすを利用している方の避難方法も、家族全員が理解しておく必要もあります。避難所となる施設はバリアフリー化が進んでいます。しかし、全国の約3割の施設では整っていない状況です。そのため、事前に「バリアフリー」になっているかどうかも確認してみてください。また、お薬手帳のコピーや写真、医療機関の連絡先なども控えておいてください

赤ちゃん・小さな子どもがいるときの備え

哺乳瓶やおむつの替えなどをセットした「お出かけバッグ」は、いざという時の持ち出し袋として転用できます。使った分を補充して、いつでもさっと持ち出せるようにしておくようにしてみてください。幼児などの小さな子どもを連れての避難は、思うように動いてくれず時間がかかることがあります。避難所までの散歩をして道に慣れさせるなど、子どもにとって「いつものこと」の延長にある行動にしてあげておくことも大切です。

妊婦さんの備え

体調が不安定になりやすい妊婦さんも、避難にサポートが必要です。母子健康手帳は、常に携帯しておくようにしましょう。お産が近い場合は、分娩準備品や産後に必要な物も用意しておいてください。おなかが大きいときは、足元が見えづらく危険です。手助けをしてもらいながら、避難しましょう。

ペットを飼っている人の備え

大切な家族の一員であるペットも、避難のサポートが必要です。飼い主の「同行避難」が基本で、動物が苦手な人もいることへの配慮も欠かせません。ペット同行の受け入れも進んではいるものの、まだ一緒に避難できないケースが多いのも事実です。近くの避難先はペットの受け入れをしているか、一緒に避難できる場所はあるかどうかもチェックしておきましょう。また、災害後の支援は、人間が優先となります。飼育管理のスタッフ配置やペット用品のないことがほとんどです。ペットフードやトイレなどは、飼い主がきちんと備えておく必要があります。

避難時は支え合いの心で「要配慮者」「避難行動要支援者」を助けよう

大災害の発生は、どんな人でも不安になります。自力での避難ができない人の不安はさらに大きなものとなるでしょう。日ごろから周囲の人たちとのコミュニケーションを取り、支え合う気持ちが大切です。「要配慮者」「避難行動要支援者」と呼ばれる、いざというときにサポートが必要な人の存在を知り、支えるための知識をしっかり持っておきましょう。

次の記事では、より具体的にどのような支援をすればよいのかをお伝えします。

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