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【防災士ママブログ】ピオまめ|防災グッズやリュック中身は?災害防災対策等、大切な家族を守るために必要な知識を発信中!

近くの川が氾濫!取るべき行動や事前にできる準備は?

大雨や長雨が続き、河川の氾濫による災害のニュースを目にすることがよくあります。夏前から秋頃にかけて集中豪雨や台風などにより引き起こされるイメージがありますが、秋の長雨による危険も考えられます。一方で冬になると大雨の機会も減り被害の心配が少ない時期は気がゆるんでしまうことってありますよね。
豪雨被害が少し落ち着いている時期だからこそ、落ち着いてどのような災害なのかをしっかりと知り、対策を取ることが大切です。本記事では、河川の氾濫がどんな災害を引き起こすのか、どんな場所が危険なのか、また今からできる準備について詳しくご紹介します!

川の氾濫がもたらす災害とは

川の氾濫がもたらす災害とは

洪水被害は年々増えています。国土交通省の調べでは、豪雨の発生件数は1976〜1985年の10年間に比べて、2013〜2022年の10年間は約1.5倍に増加していることがわかりました。気候変動の影響で、今後さらに被害が頻発しひどくなることが懸念されています。まずは、洪水とはどのような災害なのかを詳しくみていきましょう。

洪水とは

洪水とは大雨などで河川や湖などの水量が一気に増え、普段水が流れていない場所に水が流れている状況を言います。洪水には次の2種類があり、川の近くだけでなく市街地も危険なことがわかります。

  • 外水氾濫(がいすいはんらん):河川の氾濫・堤防の決壊により起こる洪水
  • 内水氾濫(ないすいはんらん):市街地で側溝や地下水路からの水があふれ出したり、河川の支流が本流に流れ込めなくなったり逆流したりすることで引き起こされる洪水

道路への浸水で避難ができなくなる

洪水が起こると、道路に水があふれて避難する道が断たれてしまいます。わずかな水でも足元を取られ流される危険性もあり、外へ出ることもできません。河川の氾濫による洪水では、勢いよく陸地に水が流れ込みあっという間に飲み込まれてしまうでしょう。市街地では、足元が見えず側溝やマンホールなどにはまり溺れる危険性もあります。

家屋の浸水で住居に被害が出る

大洪水の発生で、家のなかに水が浸入してしまう可能性もあります。床上まで水が浸入すると、家電・家財道具が使えなくなり生活ができない状態が続きます。車が流されたり、家屋の一部が水圧で壊されたりすることもあるでしょう。また、床上まで水が入らなかったとしても、排水・下水も混在する水が流れ込むこんだ場所は非常に不衛生な環境です。感染症も心配されます。

土砂災害などの2次被害への警戒も必要

洪水が起こるほどの大雨では、山の斜面がゆるみ崩れ落ちる「崖崩れ」や集中豪雨などで土砂や石が一気に流される「土石流いわゆる鉄砲水」などが発生する可能性があります。山の近くに住んでいるときや避難するときに近くを通る場合は、土砂災害などへの警戒が必要です。

川の氾濫を注意すべきエリアとは

河川の氾濫では、事前に情報を確認して早く避難行動に移ることが重要です。住んでいるエリアによって、リスクの大きさが変わるため、しっかりとチェックしましょう。とくに、川の近くは危険性が高くなります。自分の生活範囲の危険度をどのようにするとよいか解説します。

ハザードマップで危険エリアを確認する

ハザードマップとは、洪水想定区域や避難情報が詳細に書かれた地図です。自治体の窓口で配布されており、インターネットでも確認できます。国土交通省・国土地理院の「ハザードマップポータルサイト」やNHKが提供している「全国ハザードマップ」をチェックしてみてください。ハザードマップに書かれている内容は、情報が更新されると書きかえられます。定期的にチェックして、常に最新情報にブラッシュアップするようにしましょう。

土地の成り立ちや歴史を知る

住んでいるエリアで過去に河川氾濫の被害があったかどうかを知ることで、あらかじめ危険度がわかる場合もあります。ハザードマップも過去の被害から洪水想定区域を設定していますが、土地の成り立ちやリスクを知っておくとよいでしょう。「沼」「池」など、水に関連する地名はかつて氾濫平野(低くて平坦な土地。河川氾濫の要注意エリア)だった場合があります。このように、地名にヒントが隠されていることもあるので役所やインターネットで調べてみてください。新興住宅地などは、新しく名前が付けられているケースもあるため旧地名を確認するとよいでしょう。

指定河川洪水予報をチェックする

実際に、大雨などで洪水の危険性を感じるときは「指定河川洪水予報」をチェックします。これは、あらかじめ指定した河川の水位または流量を区間単位で示したものです。自治体からの連絡や気象庁のサイトで確認できます。また、河川の水位状況をライブカメラなどでチェックしてみてもよいでしょう。国土交通省の「川の防災情報」でも画像を見られます。

事前対策や安全な避難の準備をしよう!

災害対策は事前に準備しておくことが重要です。避難ができなくなる、家屋浸水で家財道具が使えなくなるなどのケースも考えられる洪水被害で、とくに準備をしておくとよいポイントをまとめますので参考にしてみてくださいね。

浸水被害に備えて保険に入る

床下浸水・床上浸水の被害に対しては、浸水した場所の消毒・排水・泥だしなどの処理が必要です。損害が大きい場所に関しては、リフォームもしなければいけません。家具や家電が水に浸り、使えない状況になってしまうと買い替えなければならず、経済的な負担がどんどんのしかかってきます。そのような事態に備えて、あらかじめ保険に入っておくことも重要です。

避難場所の確認と避難用品の準備をする

大雨などで洪水被害が予想されるときは、一刻も早い避難をしなければいけません。日ごろから、安全な避難経路・避難所の位置を確認し、すぐに避難できるように避難用品を用意しておきましょう。大雨のなかを避難するときは足元が見えにくく側溝やマンホールに落ちて流される事故が起こりやすくなります。早め早めの避難を心がけてください。

在宅避難のための備蓄を行う

道路への浸水や河川の氾濫による洪水が起きてしまった場合、徒歩・車などでの避難ができなくなります。無理に外に出ることでかえって危険が増すため、家のなかのできるだけ高い場所に避難することもあるでしょう。在宅避難時は、水道や電気・ガスなどのライフラインが止まっても最低限の活動ができるよう、備蓄をしておくようにしましょう。備蓄品が水に浸からないように、部屋の上部や上階に置いておくこともポイントです。

日ごろから家族でコミュニケーションを取る

洪水に限ったことではありませんが、災害時の行動や対策について家族で日ごろから話し合いをすることがとても大切です。ハザードマップを見ながら避難場所まで親子で歩いてみる、避難用品の確認をするなど、定期的に防災意識を高めるようにしてみてください。また、災害が発生したときに、家族がバラバラの場所にいる可能性も考えられます。お互いの安否確認をどのように取るのか、コミュニケーション方法を共有しておきましょう。

川の氾濫・洪水の危険性を知って備えておこう!

川の氾濫・洪水の危険性を知って備えておこう!

地震対策に比べて、意識が向きにくい洪水への対策。しかし、大雨などによる洪水被害は年々増えています。川の近くだけでなく、市街地でも浸水被害が起こることもあるため、身近な災害であることは間違いありません。洪水への危険性を知り、被害を最小限にとどめるための備えをしっかりしておきましょう。
次の記事では、自宅でできる洪水・浸水対策方法をご紹介します。

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