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地震に備えて家具の固定を!インテリアを邪魔しないコツ

地震が発生すると、普段生活で使っているものが「凶器」にかわることがあります。

おしゃれな食器棚や便利な家電が、家族の身の危険になると思うと恐ろしいですよね。家具や家電を固定するなど、あらかじめ対策をとることで、その危険をぐっと減らすことができます。

阪神淡路大震災の発生は明け方だったので、寝ている人の上に家具が倒れ怪我をした事例もありました。7割以上が、家屋の倒壊や家具の転倒などによる圧死というデータもあります。そのため、家屋の耐震性強化と家具転倒防止に取り組むことが重要です。また熊本地震では、2日間で震度7が2回来ています。大地震の際には1回だけではなく、複数回大きな揺れが来ることを想定すべきでしょう。

でも室内の防災って「いかにも地震対策!」と言った雰囲気で、インテリアが台無し……。そんな心配をされる方も多いのでは?耐震の事ばかり気を遣って、かえって暮らしにくくなってしまうと本末転倒ですよね。そこで、本記事では正しい家具の固定方法や注意すべき点だけでなく、インテリアを邪魔しないアイデアもご紹介します。

危険から身を守るために、いますぐ家具類の転倒・落下・移動を防ぐ対策をしましょう!

室内の地震対策!家具の転倒などによるケガや被害を防ごう

室内の地震対策!家具の転倒などによるケガや被害を防ごう

東京消防庁の調査では、地震で家具類が転倒・落下・移動することで「ケガ」「火災」「避難障害」の危険が生じるとしています。いずれも人命にかかわる重大な被害です。特に地震によるケガの約30~50%は、家具類の転倒などが原因という結果が。

危険な家具や家電をきちんと固定し、家族の安全を守ってくださいね。

建築予定でインテリア重視なら、造作家具がおすすめ!

「造作家具(ぞうさくかぐ)」はご存知でしょうか?「つくりつけ家具」と呼ばれることもありますが、建築時にあらかじめ建物本体に固定してある家具を指して言います。壁や柱にあらかじめ固定してあるため、地震発生時に家具だけが倒れてくるリスクが減り安心です。

壁と壁の間、床から天井までと言ったようにサイズもオーダーでぴったり作れるので、空間を無駄なく有効に使えるメリットもあります。内装に合わせてコーディネートもできるので、インテリア重視の方にはオススメです。また置き家具の設置が決まっている場所に、建設段階で補強を入れておくこともできます。しっかりとした補強金具をとりつけ、後から設置した置き家具の転倒防止策を強化することができます。

すでに家がある人は家具の転倒防止器具を活用しよう!

食器棚や本棚、たんすなど中にたくさん物が入った背の高い家具は、本体が倒れないようにすることと中身が飛び出さないようにすることが大切です。

突っ張り棒で、家具の転倒対策を始める方も多いでしょう。シンプルでインテリアになじむデザインも増えてきたので、おしゃれなものを選びやすなりました。よりしっかりと固定したい方にオススメなのは、ダンパー機能がついた制振器具。強力な粘着テープでしっかり家具を固定し、揺れを緩和するすることで家具の転倒を防いでくれます。家具の上部・背部に差し込む形で、目立たないのも嬉しいポイントですね。

重いものは棚の下段に収納して、倒れにくくする工夫もすぐにできる対策です。収納扉の内側に、揺れを感知するとロックがかかる「耐震ラッチ」と呼ばれる金具を取り付けるのもよいでしょう。食器棚など中身が飛び出してこないようにしっかり対策しましょう。また、窓ガラスが割れてしまうと、飛び散ったガラス破片により怪我をすることが考えられます。万が一のために、飛散防止フィルムを貼っておくことが大切です。

テレビや家電の固定もしっかりしましょう

冷蔵庫など大きな家電は危険だと感じても、テレビや電子レンジは倒れてもそんなに大きな被害はないのでは、と思う方もいるかもしれません。答えはNO!倒れるのではなく、飛んでくる恐ろしい凶器になるのです。

設置している台からすべり落ちないように、滑り止めシートを下に敷く、ワイヤーなどで固定するといった対策をしてください。大きな揺れで家電が倒れたり、遠くまで飛んだりする衝撃でコードが断線し漏電・火災の原因になる危険性もあります。日ごろから、コード類が絡まないようにまとめておくことも大切です。ごちゃごちゃと散らかった印象になりやすいコードも、防災対策のひとつとして整えることで、部屋もすっきりきれいに見えますよ。

エリアで発生した被害の影響も。ライフラインの停止にも備える 

家屋の損害やケガを避けるための対策と同様に、日ごろの備えをしておくことも重要です。

被災してライフラインが停止すると、たとえ家は大丈夫でもその後の生活に影響が出ます。たとえばマンションなどの高層階に住んでいる人は、エレベーターが止まると物資の運搬が大変に。また目に見えない場所で、漏電やガス漏れなどが発生し、二次被害が起こることも考えられます。

被災した後のこともしっかり考えましょう。

ライフラインの停止で起こることと備蓄しておくべきもの

地震が起こると停電、水道管の破裂や停電による断水が発生します。水道・ガスの復旧は少なくとも1カ月程度はかかることを想定しておきましょう。また、救援物資がやってくるまでは、飲料・調理用の水を最低でも3日分(大人1人あたり1日3ℓ)は備蓄しておくと安心です。水洗トイレが使えなくなるため、非常用トイレもきちんと用意しておきましょう。

電気の対策

まずは自分の家だけの供給が止まっているのか、エリア全体での停電なのかを確認します。日中で、近所の照明がついているかなどの判断がしにくい場合は、スマホなどで地域の電力会社の停電情報をチェック。災害時は通信トラブルが同時に起こることもあるため、ラジオですぐに情報を得られるようにしておくことも大切です。

エリア全体での停電の場合、余震の影響や復旧後の二次災害を踏まえて行動しましょう。特に地震などでは、コードが断線した家電の近くに燃えやすいものが散乱し、通電後に火災につながるなどの危険があります。避難などで家を離れるときだけでなく、自宅で待機する際も、安全が確認できるまではブレーカーを落としましょう。

安心安全を確保して行動できるように、懐中電灯や非常灯を日ごろから用意してくださいね。コンセント充電式の常夜灯は、いざという時にすぐに使えるので便利です。

ガスや水道の対策

震度5以上の揺れを感知すると、ガスはマイコンメーターが働き止まるようになっています。慌てず落ち着いて対処しましょう。身の安全を確保し、揺れが収まったら火を消し、周囲がガス臭くないかを確認してください。夜間、停電していて安全が確認できない状況など、灯りのかわりに火をつけるのはとても危険です。ガスの元栓をしめ、ガス機器に異常がないかをチェックしましょう。

地震から家を守る。安心のために今すぐ防災対策をはじめましょう

地震から家を守る。安心のために今すぐ防災対策をはじめましょう

地震はいつやって来るか分かりません。もしかすると、この記事を読んでいる「今」、大地震が来るかもしれません。大切な家族や財産である家を守るために、できることからすぐにスタートしませんか?

次の記事では、地震が発生しライフラインが止まってしまったときの初期行動に役立つグッズをご紹介します。停電でも安全な行動をサポートしてくれる便利な道具など、インテリアの邪魔にならない防災グッズ。もっていてもストレスのない防災用品で楽しく安全対策をしましょう!