災害時の停電に備えよう!危険な暗闇の避難に備える非常用の明かりの選び方
地震や豪雨・台風などによる停電被害は、いつ起こるかわかりません。2016年熊本地震は21時26分や深夜1時25分と夜遅くに発生しています。また、2018年9月に発生した海道胆振東部地震では、北海道全域での停電(ブラックアウト)や2019年9月の台風による関東エリアの停電など、広範囲・長時間に及ぶ停電が記憶に残っている方も多いでしょう。
周囲が暗いときに発生する停電には、さまざまな危険が潜んでいます。万が一のときでも、安全・安心な行動ができるように、非常用の明かりを用意しておくことが大切です。
そこで、本記事では非常用の明かりの種類や選び方を詳しくご紹介します。暗闇で起こる危険と合わせて解説しますので、防災意識を高めて、日ごろから非常用の明かりを用意しておきましょう。
停電発生!暗闇で起こる問題と危険性
もしも、真夜中に停電が起こったら、まわりが真っ暗なまま行動をしなくてはいけません。深夜帯だけでなく、夜から明け方に停電が発生すると、様々な危険が身に迫ります。具体的にどのような問題が起こるのか考えてみましょう。
倒れた家具による進路妨害
大きな地震による停電だった場合、室内の家具が倒れているかもしれません。本棚・食器棚の中身が飛び出す、照明器具が落ちるといった被害も考えられます。暗闇のなかで避難しようとすると、それらの障害物によって進路が阻まれることが予想できるでしょう。一刻も早い避難が必要であるにも関わらず、逃げ遅れてしまう可能性が考えられます。
割れたガラスによるケガ
地震や台風などの暴風で、窓ガラスが割れる恐れもあります。暗いなかで移動していると、割れたガラスや壊れた木製品の破片でケガをしてしまう可能性もあります。まずは身の回りの安全を確保し、周囲に危険な物がないかどうかを確認しながら移動しなければいけません。しかし、明かりがなければ手探りで進まなければならず、ケガの危険性が高まります。
非常用の明かりには何があるの?
停電時は迅速な周囲の安全確認が大切です。非常用の明かりをすぐにつけることができれば、ケガなどの危険を回避し素早く避難行動に移れるでしょう。日常的には、スマートフォンのライトを活用している方も多いかもしれません。
しかし、本格的な避難となればそれだけでは不十分ですし、情報収集などに役立つツールなのでできれば充電を残しておきたいアイテムです。そのために、スマートフォン以外にも非常用の明かりを日ごろからしっかりと用意しておくことが必要です。非常用の明かりと言ってもいろいろあり、何を準備すればよいか迷う方もいるかもしれませんね。
そこで、ここでは非常用の明かりの種類を簡単に説明します。
懐中電灯
防災用に準備する明かりとして、一番に思い浮かべるのはこの懐中電灯ではないでしょうか。すでにベッドサイドにいつも置いている方もいるかもしれません。電池式で持ち運びができる懐中電灯は、避難するときに便利に使える明かりです。
ランタン
キャンプなどのアウトドアでもよく利用されるランプ型のランタンは、床や台の上に置ける明かりです。インテリア用などのランタンは持ち手が付いている物もありますが、移動するときに携帯するためというよりは決まった場所に置いたり吊るしたりして、周囲全体を明るくするために利用するケースが多いでしょう。
元々は、ガス・オイル・ろうそくなどに火をつける明かりでしたが、現在は電球やLEDを取り付け電池で点灯させられるタイプもよく見られます。安全性を考慮して、防災用にはそのような電池式がおすすめです。
ヘッドライト
ヘッドライトは、ベルトが付いた頭に取付けられる照明です。両手を開けた状態で明かりを確保できるので、荷物を持って避難するときや避難先で作業をする際にも便利に使えます。また、避難所などで眠るときには真っ暗な状態では不安に感じる方も多いでしょう。ヘッドライトを首からぶら下げたまま点灯させておけば安心です。寝返りでなくしてしまうことがないので、夜中に明かりが必要なときも探すことなくすぐに使えます。
フットライト(常夜灯)
フットライトは足元に置いておく照明器具です。コンセントに挿すタイプの物や人が近づくと点灯するセンサー付きの物もあり、常夜灯として利用できます。地震を感知するセンサーや停電時に自動点灯する充電池を持つフットライトなどは、地震などによる停電時に自動で明かりをつけてくれるため、非常時にとても安心です。
万が一に備えるための明かりの選び方
非常用の明かりを常に用意しておくことが、安心して暮らす毎日のためには大切です。ここでは、防災用の明かりの選び方をご紹介します。
使用目的で選ぶ
持ち運びに便利な懐中電灯や周囲全体を明るくするためのランタンなど、異なる特徴を持つ明かりがあります。いつ、どんなシーンで使用するかを想定して目的に適した明かりを選ぶようにしてみてください。避難のために暗いなかを移動するときには、一方向を先まで明るく照らす懐中電灯が適しています。避難先で食事をする際には周囲全体を明るく照らすランタンが向いているでしょう。
機能性で選ぶ
ラジオ付きの懐中電灯など、照明器具以外の使い方ができる物もあります。明るさを感じやすい白っぽい光やあたたかみのあるオレンジ色の光など、電球の色を用途に応じて変化させられる物もおすすめです。避難先では、オレンジ色の光で少しでも安らげるようにするなど、工夫できるからです。
また、照射できる距離が長い、広範囲を照らせるなど、どのようなシーンで使うかを考えて必要な機能がある物を選んでみるとよいでしょう。
電池の違いで選ぶ
懐中電灯やランタン・ヘッドライトなどは、乾電池式のものがほとんどです。なかには、充電できるタイプもあり、太陽光で発電させたり、ハンドルを回して手動で発電させたりする物などは、万が一電池が切れても安心して使えるでしょう。乾電池は、本体を使っていなくても気づかないうちに切れてしまっていることもあります。定期的に、電池・電球が切れていないかチェックすることも忘れずに行ってくださいね。
停電時の暗闇での危険に備えた準備をしよう!
周囲が暗いときに地震などによる停電が発生したときには、すぐにまわりの状況を確認できるように手元・足元の明かりを用意しておくことが大切です。暗闇のなかでは、家具の倒壊による進路妨害やガラスなど危険物の判別もできません。ケガをしてしまうこともありますし、一刻も早くしなければいけない避難行動が遅れてしまうかもしれません。
非常用の明かりには、移動時に適した懐中電灯や避難先で周囲を照らすランタン、両手を開けた状態で使用できるヘッドライトなどさまざまなタイプがあります。次の記事では、ピオマの非常時に活躍する明かりをご紹介します。防災用品の1つとして、明かりを探している方も追加して検討したい方もぜひ参考にしてみてくださいね。