もしも夜中に地震が起こったら?取るべき行動や避難前にしておくことを紹介

もしもぐっすり眠っている夜中に地震が起きたら、スムーズに避難行動が取れるでしょうか?眠っていると揺れに気付きにくく、とっさの行動も取りにくいといわれています。また、停電によって部屋が真っ暗になると状況もわかりにくくなります。
地震はいつ起こるかわからないため、夜中に大きな揺れが起こってもスムーズに避難行動が取れるように日ごろから備えておくことが大切です。そこで今回は夜中に地震が起こった場合を想定し、取るべき行動や避難前にすることについて紹介していきます。
もしも夜中に地震が起こったら?
地震はいつ起こるかわからず、夜中に発生する可能性も十分あります。人は寝ている時が最も無防備だといわれており、もし就寝中に地震が起こったら揺れに気付くのが遅くなったり、とっさに動くのが難しくなったりする場合があります。
また、夜中に地震が発生すると、周囲が暗いため状況がわかりづらい場合も少なくありません。怪我や命の危険につながる恐れがあるため、日ごろからの防災対策では夜中に地震が起こった場合も想定しておくことが大切です。まずは、地震発生直後に取るべき行動と、自宅から避難する前にしておくことについて理解しておきましょう。
夜中に地震が起こった直後に取るべき行動

夜中に地震が起こっても、自分と家族の身の安全を守るためには、揺れた直後に取るべき行動をしっかり把握しておくことが大切です。どのように行動すべきなのか紹介していきますので、ぜひ家族みんなで共有しておいてくださいね。
【1】揺れが収まるまで動かない
夜中に地震が発生した場合、揺れが収まるまで動かないようにしましょう。揺れている最中は足元がおぼつかない上に、周囲が暗いと転倒などによって怪我をする恐れがあります。地震発生時に眠っていた場合は、枕や布団で頭を守りながら揺れが収まるまでじっとすることが大切です。
【2】明かりの確保と周囲の状況確認
地震の揺れが収まったら、まずは明かりの確保をしましょう。照明がつかない場合は、スマホのライトや懐中電灯を使用します。スマホは枕元に置いて眠る人が多いと思いますが、日ごろから懐中電灯も寝室に備えておくと安心です。そして、明かりを確保したら、周囲の状況を確認しましょう。家具などが倒れて避難ルートが遮られていないか、ガラスの破片が散っていないかなど、危険なところがないか確認します。
【3】靴下・スリッパを履いて移動する
寝ている部屋から移動する際は、靴下と底の厚いスリッパを履くようにしましょう。飛び散ったガラスの破片などを踏んで怪我をする可能性があるためです。足に怪我をしてしまうと、自宅内を移動する時だけでなく避難場所へ向かう時も行動が制限されてしまう恐れがあります。自宅内の安全が確認されるまで、素足で歩き回らないよう、家族みんなに伝えておきましょう。
【4】外に出られるような服装に着替えておく
自宅から避難先へ移動する場合は、寝間着から外出できる恰好へ着替えておくことをおすすめします。見た目の問題もありますが、寝間着だと薄手の場合も多く、屋外が寒かったり雨が降っていたりしたら体が冷えてしまいます。
また、怪我を防ぐ目的からも、長袖長ズボンの衣類に着替えておきましょう。もし、避難するまでに時間がないようなら、上着を羽織るだけでも構いません。避難用持ち出しグッズに薄手の上着や長ズボンを入れておくと安心です。
夜中に避難する前にしておきたいこと

夜中に地震が発生して、自宅が危険だと判断したら避難する必要があります。ただし、避難の前にはいくつか確認しておきたいことがあります。自分の身を守るためと、自宅を守るために大切なことです。ぜひ覚えておきましょう。
【1】ブレーカーを落とす
地震が起こった際には、通電火災に気をつけなければいけません。通電火災とは、地震で停電が発生し、復旧した際に家電製品から発生する火災のことです。揺れによって部屋中のものが倒れたり散乱したりすると、電気ストーブや照明器具にカーテンなどの可燃物が触れている場合があります。その状態で通電すると、発火につながる恐れがあります。
また、地震によって電化製品が損傷すると配線がショートして発火する場合もあります。これらの通電火災を防ぐため、避難する前には必ずブレーカーを落としておきましょう。地震が起こって揺れを感知すると自動的にブレーカーを切る感震ブレーカーを使うのもおすすめです。
【2】硬くて厚い底の靴を履き、ヘルメットをかぶる
自宅から避難場所へ移動する際、道路には割れて散乱した窓ガラスや崩れたブロック塀、瓦礫などが散乱している恐れがあります。足を怪我しないためにも、避難時に履く靴は底が分厚くて硬いものがおすすめです。
また、余震によって避難中に頭上から窓ガラスや瓦、看板などが落下してくる危険もあります。そのため、避難時はヘルメットを着用しましょう。家族全員分のヘルメットを備えておくと安心です。
【3】玄関や窓を施錠し、カーテンを閉める
地震が発生すると被災地では空き巣被害が増えるといわれています。避難のために自宅を出る際は、玄関や窓などすべての場所の鍵をかけておくことが大切です。また、窓には元々備わっている鍵にプラスして補助錠も使って施錠しておくと安心です。
窓ガラスが割れてしまった場合は、ガムテープで応急処置を行い、隙間を塞ぎます。また、書棚やタンスなど背の高い家具を窓際に移動させて障害物を作り、外から侵入しにくくするのも有効です。そして、家の中が見えにくくなるようにカーテンも閉めておきましょう。
【知っておこう】ガスの元栓は自動で止まる
最近の多くの家庭では、震度5以上の揺れを感知すると自動的にガスを止めるマイコンメーターが取り付けられています。ガスを使っている時に大きな地震が発生しても、マイコンメーターによってガスが止まる仕組みになっているため、自分で元栓を閉める必要はありません。また、キッチンから離れた場所にいた場合に、わざわざ元栓を閉めにいく必要もありません。
夜中に地震が起きても慌てずに行動できるようにしよう
今回は、夜中に地震が発生した時に取るべき行動や避難する前にしておきたいことについて紹介しました。地震はいつ起こるかわからず、ぐっすり眠っている夜中に大きな揺れが襲う可能性も十分にあります。夜中の大地震で停電すると、暗くて周囲の状況もわかりにくく危険です。そんな時にも慌てずスムーズに避難できるよう、もしもの時に取るべき行動を家族みんなで理解しておきましょう。
また、夜中に地震が発生することを想定した場合、寝室に備えをしておくことも大切です。家具の転倒防止や防災グッズなどを準備しておきましょう。そこで次の記事では、寝室の地震対策について紹介しますので、ぜひ本記事と共にチェックしてくださいね。