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【防災士ママブログ】ピオまめ|防災グッズやリュック中身は?災害防災対策等、大切な家族を守るために必要な知識を発信中!

【津波から避難するには】持ち物の備えとともに正しい知識を身につけよう

津波から身を守るためには、どのように避難しなければならないのかしっかり理解しておくことが大切です。津波注意報や警報の違いを知り、どこへ逃げればいいのか知識をつけることでスムーズに避難行動を取ることができます。そこで今回は、津波避難時のポイントや注意報・警報の違いについて紹介します。避難に必要な持ち物もあわせて準備しながら、津波避難について理解しておきましょう。

津波から避難するために覚えておきたい大切なこと

平成23年に起こった東日本大震災では、巨大地震によって引き起こされた津波が甚大な被害をもたらしました。津波の力はとても強く、人だけでなく車や建物もあっという間に押し流してしまう恐れがあります。そのため、防災対策では地震による揺れだけでなく津波についても意識しておかなければなりません。そのためにはまず、津波の避難方法についてしっかり理解しておきましょう。

津波が起こったら高いところへ避難する

海から押し寄せる津波は、陸地の低いところを襲います。そのため、山や丘の上の高台など、とにかく高いところへ逃げるのが大切です。もしも近くに高台がない場合は、津波避難ビルへ避難しましょう。また、津波は局所的に高くなることもあるため、できるだけ高いところに逃げる方が安心です。
そして、河川の近くでは津波が海から伝わって陸のずっと奥地まで襲う可能性もあります。そのため、津波が起こった時は河川からも離れて高いところへ避難するようにしましょう。

また、避難の際には車を使用しないことも大切です。車で避難しようとする人が多いと渋滞になって立ち往生し、そこへ津波が押し寄せてくる恐れも考えられます。実際に東日本大震災でも車の渋滞に津波が押し寄せています。そのため、津波から避難する時は車を使わないことを頭に入れておきましょう。

津波は1度きりだけではなく繰り返しやってくる

津波は繰り返しやってくるということを覚えておきましょう。引いた波が海岸の反射で重なると、始めに来た波よりも後から来た波の方が大きくなることもあります。また、何時間も後になってさらに大きな津波が襲う場合もあります。そのため、津波警報が解除されるまでは、高台などの安全な場所を自己判断で離れないように気を付けましょう。

海の近くで揺れを感じたらすぐに避難

津波の速度はとても速いため、津波を見てから逃げたのでは間に合いません。そのため、海の近くにいる時に揺れを感じたらすぐに高いところへ避難するようにしましょう。津波警報よりも早く津波が襲うこともあります。自宅にいる場合でも、持ち物をリュックに詰めているような時間はありません。非常用持ち出しバッグを常に準備しておき、津波が起こったらすぐに避難できるようにしておきましょう。

そして、大きな揺れだけでなく、小さな揺れの場合でも大きい津波が来る場合があります。実際に1896年に起こった明治三陸地震では、震度3程度でも大津波が襲いました。揺れを感じないような場合でも津波が発生することもあります。そのため、揺れを感じたり津波警報の発表を聞いたりしたらすぐに逃げるように意識しておくことが大切です。

【津波警報とは】避難するべきタイミングと情報収集の手段

地震が起こると気象庁はその規模や位置から沿岸で予想される津波の高さを求め、津波注意報・津波警報・大津波警報を発表します。それぞれどのような違いがあるのかを知っておき、避難の判断を間違えないようにしましょう。

津波注意報とは

津波注意報は、予想される津波の最大波の高さが高いところで0.2m以上1m以下の場合であって、津波による災害の恐れがある場合に発表されます。海の中では人が速い流れに巻き込まれ、養殖いかだが流失、小型船舶が転覆する恐れがあります。津波注意報が発表されたら海水浴や釣りなどはやめ、海の中にいるならただちに上がって海岸から離れます。

津波警報とは

津波警報は、予想される津波の最大波の高さが高いところで1mを超え、3m以下の場合に発表されます。標高の低いところでは津波が襲い、浸水被害が発生します。また、人は津波による流れに巻き込まれます。津波警報が発表された際に沿岸部や川沿いにいる場合は、ただちに高台や津波避難ビルなど安全な場所へ避難します。

大津波警報とは

大津波警報は、予想される津波の最大波の高さが高いところで3mを超える場合に発表されます。巨大な津波が襲ってきて木造家屋が全壊・流失し、人は津波による流れに巻き込まれます。大津波警報が発表されたら津波警報と同様に、沿岸部や川沿いにいる人はただちに高台や津波避難ビルなど安全な場所へ避難してください。

津波警報を知るための手段を確認しておこう

津波による注意報が発表された場合の対策は海岸から離れることですが、警報が発表された場合は、家屋の浸水や流失などの危険があるため、ただちに高台などへ避難しなければなりません。また、大地震の場合は川のかなり上流まで津波がさかのぼることがあるため、川沿いからも離れることが大切です。

そのため、津波警報が発表されたらいち早く情報を得て避難しなければなりません。スマホや携帯電話には緊急地震速報や災害情報などを知らせる緊急速報メールが指定エリアに一斉に届きます。ラジオやテレビでも速報が流れ、自治体や消防がサイレンや無線、鐘などで地域住民に知らせます。また、海水浴場では、津波フラッグという赤と白の格子模様がデザインされた旗を振って、遊泳中の人にも伝わるように津波警報を知らせることがあります。

マンションに住んでいてもできるだけ避難を

マンションに住んでいる場合でも津波警報が発表されたらできる限り高台へ避難した方がいいといわれています。津波の水が引くまでに時間がかかるため、マンションに留まることで孤立してしまう場合もあるからです。ただし、高台へ逃げる時間がない場合は高層階へ行く垂直避難を行います。

この場合はエレベーターは使わず、階段で避難するようにしましょう。避難のための持ち物を日ごろから確認し、スムーズに逃げられるようにしておくことが大切です。また、マンションは津波避難ビルに指定されている場合もあります。自宅や近くのマンションが指定されているか確認しておくと安心です。

【津波避難の三原則】を知っておこう

津波による甚大な被害があった東日本大震災で、岩手県釜石市内の子どもたちは日ごろからの津波防災教育によって無事に身を守ることができました。その時の教えが、「津波避難の三原則」というものです。ぜひこの三原則を知って、津波から命を守る行動が取れるようにしましょう。

【原則1】想定にとらわれるな

三原則の中でも特に大事といわれていることが「想定にとらわれるな」です。これはハザードマップでさえ信じるなという意味があり、ハザードマップの浸水想定区域もあくまで予想と考え、決して油断しないようにという教えです。ハザードマップ上で自分のいる場所が被害の及ばない地域になっていたともして、予想を超える災害が起こるかもしれないと考えて逃げることが大切です。

【原則2】最善を尽くせ

「最善を尽くせ」は、もう大丈夫と安心することなく、その時にできる最善の対応行動ができるようにしようという教えです。津波から一時的に避難した場所で「ここまで逃げれば大丈夫」と安心せず、さらに安全な場所へ避難できないかを考えることが大切です。避難時にもその時の最善を尽くして、行動を取ることを意味しています。

【原則3】率先避難者たれ

「率先避難者たれ」自らが率先して避難者となり、いち早く避難行動を取ることで周囲も同調して避難するようになり、結果としてみんなの命が救われるという教えです。私たちはどうしても「自分は大丈夫だろう」と考えてしまいがちで、なかなか避難行動に移れないことが多いです。津波は少しでも避難をためらうと手遅れになってしまう恐れがあります。そのため、自分が率先避難者となって逃げる姿を見せることが、多くの人の命を救うことに繋がります。

津波の避難方法を理解し持ち物も準備しておこう

今回は、津波から避難するために知っておきたいことについて紹介しました。地震が起こって津波警報が発表されたらただちに高いところへ避難することが大切です。「津波避難の三原則」を意識して、命を守る行動を取れるようにしましょう。

また、避難の際には、非常用の持ち物をリュックにまとめて普段から準備しておくとスムーズに逃げることができます。そのため、津波の対策は避難の方法を確認するだけでなく、持ち物の備えも大切です。そこで次の記事では、津波避難の際に役立つピオマおすすめの防災グッズを紹介します。