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【子どもの熱中症】対策・症状と対処法

暑さや太陽の強い陽ざしを感じる季節になると心配なのが「熱中症」です。最近では、身体が暑さに慣れていない5月頃から夏のように暑い日もあり、すでに体調不良になっている方もいるかもしれません。梅雨明け頃から8月にかけては、30℃をこえる真夏日が増え、40℃に近い気温の日も続きます。命にもかかわる可能性がある「熱中症」。大人だけでなく、子どもにとっても脅威となるため、しっかりと対策を取る必要があります。本記事では、子どもの熱中症対策について詳しくお伝えします。

大人と子どもの熱中症対策の違い

大人に比べて、子どもは熱中症になりやすいと言われています。そのため、子どものための対策も考えなければいけません。まずは、なぜ子どもは大人よりも熱中症になりやすいのかを知ることから始めてみましょう。

照り返しの影響

子どもは大人に比べて身長が低いため、地面からの照り返しの影響を受けやすくなります。照り返しとは、地面や建物に当たる日光の熱が反射してまわりにはね返る現象です。地面との距離が近い子どもは、熱の照り返しで大人よりも暑い環境に身を置く状態になっています。

自ら防げない

太陽の光や暑さで体調に異変が起こることを理解できていない子どもは、楽しい気持ちを優先させてしまいます。そのため、熱中症になりやすい環境下でも、遊びに夢中になってしまうことがあるでしょう。水分補給や日陰への移動など、自分の意思で予防ができず、気づけば熱中症になっていることがあります。

症状を伝えられない

体調の変化に気づけず、早い段階で症状を周囲の大人に伝えられないことも熱中症になりやすい原因の一つです。熱中症の初期症状には次のようなものがありますが、子どもはこれらの不快な症状があっても正確に伝えられず、症状が悪化するまで周囲が気づかない可能性があります。

  • 身体のほてり
  • のどの渇き
  • 立ちくらみ
  • めまい
  • ふくらはぎの痛み

体温機能が未熟

子どもは、体温調節機能が未発達な状態です。大人のように一度に大量の汗をかくことができず、暑さを感じてから発汗までに時間がかかります。身体に熱がこもり、体温があがりやすくなるため、大人に比べて暑さへの耐性が低くなります。

脱水状態になりやすい

身体の約60%が水分でできている大人に対して、子どもの身体は約70%が水分です。気温の上昇で身体にたまった熱が放出されにくくなります。体表温度より気温が高いと、周囲の熱を吸収するおそれもあり、脱水症状になりやすく重症化にもつながります。

子どもの熱中症対策で気を付けたいこと

大人より熱中症になりやすく、自分で異変を伝えられない子どものためにも、周囲の大人が意識して予防する必要があります。熱中症対策として、次のようなポイントに気をつけて見守りましょう。

こまめな水分補給

新陳代謝が活発で、汗や尿として出ていく水分が多い子どもには、十分な水分補給が大切です。のどが渇いたと本人が言い出すときには、すでに水分が不足している可能性が高いと言われています。のどが渇く前に水分をとらせるようにしてみてください。とくに、発汗が多いときにはスポーツ飲料や塩あめなどで、塩分・糖分を補給することも大切です。また、日常的に水分をたくさん含む食事や定期的な水分補給をするとよいでしょう。

屋内や日陰での休憩

遊びに夢中になり、異変に気付かず重症化するケースがよくみられます。汗の量や顔やからだの赤味などをよく見て、涼しい場所で休憩するように導いてあげてください。

衣類の調整

直射日光を避けるための帽子は必須アイテムです。汗をかいて濡れたままの衣類は、汗の蒸発を妨げて熱中症を引き起こしやすくなります。着替えを持ち歩き、汗で濡れたら着替えさせてあげましょう。

外出を控える

そもそも外での遊びや、外出を控えることも重要です。気温が25℃をこえると熱中症を発症しやすくなり、31℃以上では運動をしなくても熱中症の危険が高くなります。冷房の効いた屋内で過ごすようにする、気温の低い時間帯に出かけるなど、熱中症にならないように対策してみてください。
避けられない外出ともいえる「通園・通学路」での熱中症を心配する声も聞かれます。とくに帰宅時は、暑さがもっとも厳しく、夕方になっても熱が残っています。水分・塩分補給・衣類調整をより意識して、見守ってあげましょう。

変化をしっかりチェック

自分から症状を言い出さない子どもの異変は、周囲の大人がしっかりと見てあげる必要があります。顔が赤い、息があがっている、汗の量がいつもより多いなど、状況をきちんと観察してあげてください。早め早めの対応が肝心です。

子どもの熱中症の症状と対処法

どれだけ予防していても、熱中症になってしまうかもしれません。万が一、身近な場所で子どもに熱中症の症状が現れたらやるべきことをまとめます。いつでも、落ち着いて対処できるようにしっかり覚えておいてくださいね。

熱中症の症状とは?

熱中症の症状には、次のようなものが挙げられます。

  • 軽度:めまい・立ちくらみ・生あくび・大量の発汗・筋肉痛・こむら返り
  • 中度:頭痛・嘔吐・倦怠感・虚脱感・集中力の低下
  • 重度:中枢神経症状(意識障害・けいれん発作)・肝腎機能低下・血液凝固異常

中度以上の症状がみられる場合には、速やかに医療機関で診てもらうようにしてください。また、軽度だと思っていても、運動や活動を継続することはせず涼しい場所でしっかり休息することが大切です。

子どもが熱中症になったらやるべきこと

まずは、体温を下げてあげることが重要です。涼しく風通しのよい場所へ移動させ、衣類を脱がせて身体からの熱を放散させてあげましょう。太い血管が皮膚のすぐ下を流れている頸部・わきの下・ふとももの付け根に氷嚢や保冷剤を当てて冷やします。
塩分・糖分が含まれるイオン飲料などを少しずつ飲ませて様子をみます。水を飲めない、声をかけても反応しない、けいれんしているといった症状がみられる場合は、すぐに救急車を呼び医療機関でみてもらうようにしましょう。

熱中症対策をしっかりして元気に夏を乗り越えよう!

大人も子どもも熱中症対策は重要です。日常的にしっかり予防対策を行いましょう。また、熱中症の危険が高くなる暑い季節には大雨や台風などの災害が発生しやすくなります。もし、暑さの厳しい時期に避難生活をしなければならないときには、熱中症への対策もしておかなければいけません。次の記事では、夏の防災対策について詳しく解説します。

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