もしも外出先で被災したら?身を守る行動と必要な備えリスト
災害は外出先にいる時に起こる可能性も十分にあります。職場や車内にいる時に被災した場合の行動ルールを知っておくことは、自分の命を守るためにとても大切です。
また、職場や車など普段過ごす時間の多い場所に最低限の備えもしておきましょう。
そこで今回は、外出先で被災した場合の対策方法について紹介します。災害発生時に取るべき行動や、防災グッズを備える際の参考にしてくださいね。
また、子どもが1人で出かける時に持ち歩かせたいものについても紹介しています。
被災するのは自宅とは限らない!外出先で災害が起こった場合に備えよう
いつ起こるかわからない地震や津波などの災害。自宅に備蓄をしたり、近所の避難場所への経路を確認したりと日ごろから対策している人も多いかと思いますが、実際に災害が起こる時は自宅にいるとは限りません。仕事や学校、買い物などで外出している時に災害が起こる可能性もあります。そのため、外出時にも備えをしておくことが大切です。
すべてのシチュエーションにおいて十分な備えをすることは難しいですが、最低限のものを用意したり、知識をつけておいたりするだけでも大きく違ってきます。
外出先で被災した時にその場で取るべき行動は?
通勤・通学時や車の運転時、職場にいる時など外出先で被災した時に取るべき行動を知っておきましょう。事前にシミュレーションしておくことで、スムーズに動けるようになります。
職場や学校など多くの時間を過ごす場所では、避難訓練に参加したりあらかじめ防災リスクを把握したりしておくことが大切です。地震・津波・水害のそれぞれが起こった場合について紹介していきます。
外出先で【地震】が起こった場合
外出先で地震が発生した場合は、落下物で怪我をする恐れがあります。バッグで頭を覆って身を守りましょう。また、どこにいるのかによって取りたい行動も異なります。
◆職場での被災
職場で地震が起きたら、天井の照明器具が落ちたり、デスク上のパソコンが飛んだりするかもしれません。机の下に潜りこんで頭を守りましょう。また、普段の防災訓練の時に、社内での安全な場所をよく確認しておくことが重要です。
◆街中での被災
街中にいる場合、屋外なら建物の倒壊に注意しましょう。路上はガラスの破片などが散乱していたり、自動販売機が転倒したりする恐れもあります。上下左右に細心の注意を払って、公園などの広い場所へ行くか、耐震性の高い建物に避難します。銀行や金融機関のビル、新しい高層ビルは耐震性に優れており、ガソリンスタンドも地震や火事に強いといわれています。
◆百貨店やスーパーなど店内での被災
ものが溢れている百貨店やスーパー、コンビニなどで地震に遭遇したら、商品や棚が落下して凶器になることもあります。ショーケースや陳列棚から離れ、混雑に巻き込まれないように出口を探しましょう。
エレベーターに乗っている時に揺れを感じたらすべての階のボタンを押し、最初に停まった階で降りてください。揺れが収まり、エレベーターが動きだしたとしても、使わないようにしましょう。
◆運転中に被災
運転中に震度5以上の地震が起きると、タイヤがパンクしたときのようにハンドルをとられます。急ブレーキを踏むと追突事故の原因に……。ハザードランプを点けて減速し、道路の左側に寄せて停車したらエンジンを止めて揺れが収まるまで車内で待機しましょう
外出先で【津波】が起こった場合
海岸や河川近くで揺れを感じた時は津波が来る恐れがあります。すぐに離れて高いところへ避難します。高台や津波避難ビルなど高い場所へ早く逃げましょう。
この時車は使用せず、徒歩で避難してください。車を使うと渋滞してしまい、避難が遅れる可能性があります。東日本大震災では被災各地で渋滞が起こり、車列ごと津波に流された事例もあります。
津波発生時は遠くよりも高くへ逃げることが大切です。津波警報や注意報は続報で津波の高さが高くなる場合もあります。そのため、継続的に情報を確認しながら行動しましょう。
災害発生時はネット回線が混雑してサイトにつながりにくくなる恐れがあります。テレビやラジオで情報を得られない場合は、最悪の事態を想定して行動するようにしましょう。
外出先で【水害】が起こった場合
集中豪雨が起きた際は、河川が急に増水する可能性があります。河川の近くにいる場合は、速やかにその場から離れましょう。自分がいる場所では雨が降っていなくても、上流から急に流れてくる可能性もあるので注意が必要です。
また、街中にいる場合は路上浸水したり、マンホールから水が噴出したりする恐れがあります。マンホールのふたが外れて転落することも考えられます。
浸水した道路は足元が見えなくなって危険です。避難所など近くの安全な建物に避難しましょう。建物内ではエレベーターは使わず階段で移動します。
また、豪雨の際の運転は視界が悪くなって危険です。ブレーキが利かなく恐れもあるので、近くの安全な場所に停めて待機しましょう。そしてアンダーパスは冠水の恐れがあるので、近づかないように覚えておいてください。
外出先で被災した時のための備えリスト
続いて外出先で災害が起こった時のために、最低限の備えをしておきましょう。職場や車などに置いておくと安心です。また、子どもが1人で外出した時に被災した場合も考えておきたいですね。それぞれのシーンにあわせて、備えたいものについて紹介します。
【職場】に備えておきたいもの
職場では災害用備蓄をしていることもありますが、最低限の食料などしかないため必要なものは自分でも備えておくと安心です。都市部に勤務している場合は、交通機関がストップしてすぐに帰宅できない可能性もあります。
自分のロッカーやデスクに以下のものを備えておくのがおすすめです。
- 飲料水(最低でも1日分2~3L)
- 食料(最低でも3食1日分)
- モバイルバッテリー(スマホの電源確保用に。普段から携帯が望ましい)
- スニーカー(帰宅困難者対策にも)
- 地図(スマホの場合はオフラインで見れるものを)
- 懐中電灯(避難行動用に)
- ホイッスル(万が一の救助用に備えて)
また、徒歩で帰宅する場合も考えてスニーカーや地図などがあるといいでしょう。
【車内】に備えておきたいもの
車の運転中に災害が起こった場合、通行止めなどによってすぐに帰宅できない可能性もあります。そのためには備蓄品を積んでおくと安心です。
ただし、車は温度変化が激しく特に夏場は高温で傷みやすいため、食品の管理には注意が必要です。車内の温度は50度以上まで上がるので、対応した食品などを備蓄しておくこともおすすめです。
小さな子どもがいるならおむつなどの必要なものも載せておきたいですね。我が家の場合は車に多めのおむつの積んでおいて、普段のお出かけ時の予備用にもしています。
職場に備えておくものに加えて、以下のアイテムを車に用意しておきましょう。
- 携帯トイレ
- 毛布・寝袋
- 子ども用のおむつや粉ミルク
【子ども】に持たせておきたいもの
子どもが1人で外出する時には、最低限の備えを持ち歩かせておくと安心です。ポーチなどにまとめるといいですよ。小銭は公衆電話や自動販売機を利用する時に役立つので持たせておきましょう。
子どもには持たせるだけではなく、使い方をレクチャーしておくことも大切です。特に公衆電話の使い方は知らない子が多いので、いざという時のために練習しておきましょう。
また、家族の待ち合わせ場所を日ごろから話し合い、必ず決めておくことが大切です。
- 家族の連絡先を記したメモ(家族写真の裏などオススメ!)
- 筆記用具
- ビニール袋
- ウェットティッシュ・マスク
- お菓子
- 小銭
- ホイッスル
外出先で被災することを想定した備えをしておこう
災害はいつどこで起こるかわかりません。自宅の備えに加えて、外出先で被災した場合の備えも考えておきましょう。職場や車などに必要なものをピックアップして用意することが大切です。
また、子どもが1人で外出することがあるなら、最低限の備えをポーチなどにまとめて持たせてあげましょう。
外出先での備えは職場や車だけではなく、自分自身が普段から持ち歩くことも大切です。バッグの中に備えがあると、電車や徒歩などでの移動中に被災した場合にも役立ちます。
そこで次の記事では、普段からバッグの中に備えておいた方がいいアイテムについて紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。