冬の地震に備える!家族の命を守る防災対策とアイテム紹介
厳しい寒さの冬、地震が起きたときの備えは命を左右する重要なポイントです。とくに、高齢者やお子さんは体温低下のリスクが高く、防寒対策は必須です。暖房が使えない状況や、雪道での避難などの課題がある冬。本記事では、寒い季節を安全に乗り切るための、家族みんなの防災・避難対策をわかりやすく紹介します。
冬の地震で気をつけたいこと
地震の発生は季節を選びません。とくに冬場は低体温症のリスクや避難時の危険が高まります。ここでは、寒い季節特有の避難における課題に対する対策について、詳しく解説します。
低体温症の危険
寒い季節に起こる避難時の体温低下は、命に関わる深刻な問題です。体温が35度以下になると、判断力の低下を招き、手足の動きが悪くなるだけでなく、生命の危険も生じます。とくに、体温調節機能が未発達な子どもや体力の低下した高齢者は、短時間でも低体温症のリスクが高まります。大人でも、避難時の汗や雨・雪などの影響で服が濡れたままだと急激な体温低下を招くため、家族全員の防寒対策が必要です。
停電で暖房機器が使えない環境
地震による停電で暖房が使えなくなると体温維持ができず、低体温症のリスクが高まるため大変危険です。そのため、アルミブランケットや毛布、寝袋などの防寒グッズを備えておくことが重要です。これらは軽量で場所を取らず、体温を効果的に保つことができます。一方で、暖房器具を使用する際は、火災や一酸化炭素中毒のリスクもあるため、使うときにも注意しなければいけません。換気不足による一酸化炭素中毒や、ストーブの転倒による火災に気をつけながら、身体を冷やさない工夫をしてください。
雪道での避難の難しさ
雪や凍った道は滑りやすくて危険です。滑り止め付きの靴や長靴・スパイク付きの靴用品を用意しておき、避難時にすぐに履けるようにしておきましょう。また、もともと決めていた避難路が、雪で通れなくなることもあるかもしれません。あらかじめ、複数の安全な避難ルートを確認しておくことが大切です。
集団生活での感染症
避難所では人が密集するため、体調を崩すリスクが高くなります。とくに、冬季は寒さと乾燥により、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症が流行しやすい季節です。マスクの着用やこまめな手洗い、適切な換気を心がけましょう。避難グッズには、常備薬に加えて、風邪薬や消毒用アルコールスプレー・ジェルも準備しておくようにしてください。
冬の避難に必要な持ち出し品リスト
寒い冬の災害時、適切な防寒・防災グッズは家族の命を守る重要なアイテムです。大人と子ども、それぞれに必要な持ち出し品を詳しくリストアップしました。この機会に、家族の防災バッグの中身を見直してみましょう。
基本の防災グッズ
まずは、季節に関わらず必要な基本アイテムを用意しましょう。
• 懐中電灯(予備電池付き)
• ラジオ
• モバイルバッテリー
• 現金
• 救急セット(バンドエイド・消毒液など)
• マスク
• カイロ
• ウェットティッシュ
• 水(持ち出し用として1リットルはあるとよい)
• 食べ物(レトルト食品・お菓子など)
• 常備薬
【大人用】寒い時期にあるとよいアイテム
• カイロ :体の各部位に貼れて、長時間温かさをキープできる
• 充電式カイロ :繰り返し使用でき、長期避難時も経済的で環境にやさしい
• ダウン :軽量で保温性が高い・圧縮してコンパクトに収納できる
• フリース :速乾性があり、汗をかいても冷えにくい
• 手袋 :指先の保温は体温維持に重要・スマートフォン対応タイプが便利
• マフラー :首元を守り体温の逃げを防ぐのに効果的
• ニット帽 :頭部からの熱損失を防ぎ、全身を効率的に保温できる
• 暖かい靴下 :足先の冷えを防ぐ
• アルミブランケット :軽量で場所を取らず、高い保温効果がある
• 寝袋 :避難所での就寝時には必須
• 断熱シート :地面からの冷気を遮断し、座布団としても使用できる
• カセットコンロ :あたたかい食べ物や飲み物を用意できる
• LEDランタン :長時間使用可能で火災の危険性が低い
• マット :床からの冷気を遮断させる
【子ども用】基本アイテムと寒い時期にあるとよいアイテム
• 液体ミルク :調乳の手間がなく衛生的
• 哺乳瓶 :使い捨てタイプも含めて複数準備しておくと安心
• おむつ :最低3日分は必要
• おしりふき :からだもふけて衛生的
• 着替え(厚手の防寒着を含む) :汗をかいたり濡れたりした時のために複数セット用意
• ベビー用毛布やおくるみ :体温調節が未熟な赤ちゃんの保温用
• お気に入りのぬいぐるみや絵本 :不安な気持ちを紛らわせる
• 防寒用ブランケット :子どもが進んで使いたくなる色や柄
• 子ども用の解熱剤
• お菓子 :ストレス解消や気分転換、エネルギー補給
• 子ども用防寒具(手袋・マフラー・ニット帽) :サイズの合った物で適切な保温が可能
• 使い捨てカイロ :低温タイプを選び、低体温症予防に活用する(低温やけどに注意が必要)
冬の在宅避難のポイント
地震発生時、自宅での避難を余儀なくされる場合もあります。寒さ対策と安全確保の両立が重要となる冬の在宅避難。ここでは、室温管理や家族の健康管理など、知っておくべき重要なポイントをご紹介します。
部屋をあたたかくする工夫
少しでも寒さを解消するために、厚手のカーテンや断熱シートを窓に貼り、すき間風を防ぎましょう。暖房器具を使用する際は、一酸化炭素中毒を防ぐため、必ず換気を行ってください。また、家族全員で同じ部屋に集まることで、体温で室温も保てます。
子どもの健康を守るためのヒント
小さな子どもは寒さに敏感です。暖かい靴下を履かせ、首回りや手足をしっかり保温してあげましょう。マスクの着用は、のどの痛みや風邪の予防に効果的です。いつもと異なる環境では、メンタルへの負担も大きくなります。普段以上に優しく見守り、体調の変化にも気を配りましょう。
心と体のためのあたたかい食事
ガスが使えないときには、カセットコンロを使ってあたたかい食事や飲み物を用意しましょう。あたたかいスープや飲み物で、こまめな水分補給を心掛けます。赤ちゃんのミルクや離乳食は、余裕をもって多めに用意しておくと安心です。
冬を安全に過ごすための準備をしよう!
冬の災害に備えるには、防寒と避難の両面での準備が必要です。家族の体調管理と防災グッズの定期点検を行い、防寒・保温アイテムを十分に用意しましょう。冬も安心して過ごすために、しっかり準備することが大切です。次の記事では、冬の災害時に役立つピオマの防災グッズをご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。